<過マンガン酸塩の知識>
スポンサード リンク
2007/11/01 日記<過マンガン酸塩>
過マンガン酸塩
過マンガン酸塩(かまんがんさんえん、permanganate)とは、酸化数+7のマンガンオキソ酸の塩に対する総称である。いずれも酸化力が非常に強いので酸化剤として用いられ、無機・有機化学用酸化剤、漂白剤、医療用殺菌剤などとして使用される。尚、遊離酸としての過マンガン酸は単離されていない。
性質
遊離酸としての過マンガン酸は単離されておらず、過マンガン酸カリウムを硫酸で処理すると、粘調で爆発性のMn2O7を生じる。過マンガン酸カリウム溶液に過剰のアルカリ(OH-)を加えるとマンガン酸イオン(MnO42-;緑色)を生じる。このように過マンガン酸塩溶液は、MnO2(黒色固体)への変化を含めマンガンの酸化化数に応じて種々色調を変える為、カメレオン液(chameleon solution)と呼ぶこともある。多くの無機・有機化合物に対して酸化剤として作用する。酸性水溶液中で最も酸化力が強く、中性またはアルカリ性水溶液では酸性に比べ酸化力は減弱する。また過マンガン酸イオンMnO4-は正四面体構造で可視部に吸収帯を持つ。
製法
過マンガン酸カリウムはマンガン酸カリウムを電解酸化して製造し、工業的には軟マンガン鉱(MnO2)を水酸化カリウムに溶融し、空気酸化してマンガン酸カリウムとし、電解酸化または塩素により酸化して製造する。一般に、過マンガン酸カリウムあるいは過マンガン酸バリウムより、塩交換で他の過マンガン酸塩は製造される。
用途
過マンガン酸塩は強力な酸化剤として、無機化学・有機化学を問わず利用される。多くの場合過マンガン酸塩は水溶液中で反応に用いられるが、有機化学においては、クラウンエーテル等を相間移動触媒に用いることで可溶化し、非水溶液中で過マンガン酸塩による酸化反応を実施することもある。前述のように、過マンガン酸イオンは酸化還元反応により、マンガンの酸化数が変わることで色調が変化する。したがって、過マンガン酸イオンは酸化剤と指示薬の二つの役割を兼ね備えているので、酸化還元滴定(過マンガン酸カリウム滴定)やアルコール検知管など定量分析の分野でも広く使用される。医療用殺菌剤などとして使用される機会は減っているが、希過マンガン酸カリウム溶液はカメレオン水と呼ばれることがある。
主な過マンガン酸塩
過マンガン酸塩類は消防法により、危険物#第1類|危険物・第1類に指定されている。
過マンガン酸カリウム
(かまんがんさんかりうむ、potassium permanganate)、IUPAC名はpotassium manganate(VII)。 分子式 KMnO4 融点240℃(分解)、比重2.7CAS登録番号 7722-64-7。赤紫色斜方結晶で、chemeleon mineralとも呼ばれる。水への溶解度は比較的小さい(14g/100g冷水)、エタノール中で分解する。医療の分野では殺菌剤や収斂剤として用いられる。染料としては木材を茶色に染める際に用いられる。記事 過マンガン酸カリウムに詳しい。
過マンガン酸ナトリウム
(かまんがんさんなとりうむ、sodium permanganate)、IUPAC名はsodium manganate(VII)。分子式 NaMnO4 融点 170℃(三水和物;分解)、CAS登録番号 10101-50-5。
殆ど黒の赤橙色固体。水に易溶性で極めて潮解性が強い。 エタノール中で分解する。三水和物か一水和物が市販されている。
過マンガン酸アンモニウム
(かまんがんさんあんもにうむ、ammonium permanganate)、IUPAC名はammonium manganate(VII)。分子式 NH4MnO4。赤紫色斜方結晶。乾燥した結晶は爆発しやすく、摩擦あるいは約60℃以上で爆発的に分解する。
過マンガン酸銀
(かまんがんさんぎん、silver permanganate)、分子式 AgMnO4、IUPAC名はsilver manganate(VII)。 比重 4.49、CAS登録番号7783-98-4。光により分解しやすい。溶解度は約9g/l エタノール中で分解する。ガスマスクの薬剤として使用される。
過マンガン酸亜鉛
(かまんがんさんあえん、Zinc permanganate)分子式 Zn(MnO4)2・6H2、IUPAC名はZinc manganate(VII)。 CAS登録番号23414-72-4。6水和物は褐色かかった紫ないしは黒色結晶。3倍の水に溶解する。医療の分野では殺菌剤や収斂剤として用いられる。
過マンガン酸マグネシウム
(かまんがんさんまぐねしうむ、Magnesium permanganate)分子式 Mg(MnO4)2。IUPAC名はMagnesium manganate(VII)。 CAS登録番号10377-62-5。水に易溶な青みがかった黒色結晶。重合用の触媒として用いられる。
過マンガン酸カルシウム
(かまんがんさんカルシウム、Calcium permanganate permanganate)分子式 Ca(MnO4)2。IUPAC名はCalcium manganate(VII)。 CAS登録番号10118-76-0。水に易溶で、潮解性のある暗紫色の結晶。KMn4にCaCl2を作用させるか、Al(MnO4)3にCa(OH)2を作用させて製造する。医療の分野では殺菌剤や収斂剤として用いられる。
過マンガン酸バリウム
(かまんがんさんばりうむ、barium permanganate)、分子式 Ba(MnO4)2、IUPAC名はbarium manganate(VII)。融点 220℃(分解)、比重 3.77、CAS登録番号7787-36-2。褐色がかった紫ないしは黒色斜方晶で水にやや溶けにくい。 エタノール中で分解する。
関連項目
comment(" >0) trackback(" >0)
|
◆過マンガン酸塩についてピックアップ 殆ど黒の赤橙色固体。水に易溶性で極めて潮解性が強い。 エタノール中で分解する。三水和物か一水和物が市販されている。 過マンガン酸アンモニウム (かまんがんさんあんもにうむ、ammonium permanganate)、IUPAC名はammonium manganate(VII)。分子式 NH4MnO4。赤紫色斜方結晶。乾燥した結晶は爆発しやすく、摩擦あるいは... |



![不確実性をどう扱うか データの外挿と分布 [リスク評価の知恵袋シリーズ] (リスク評価の知恵袋シリーズ 2) (リスク評価の知恵袋シリーズ 2)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/019oPGg1IEL.jpg)
